最近(でもないか)観た映画

「大学の山賊たち」(1960)監督:岡本喜八
真冬の山荘に閉じ込められた就職間近の大学生男子とデパガとギャングとそして幽霊…という山岳アクションコメディ。山崎努が学生たちのリーダー。
「銀嶺の果て」(1947)監督:谷口千吉
三人の強盗が雪深い山荘へ逃亡、厳しい山越えを企てるが…という山岳アクション。撮影は相当に過酷だったのではないだろうか。助監督に岡本喜八、脚本は黒澤明。映画デビューとなる三船敏郎が野蛮でしかも美しいというありえない存在感。
野獣死すべし」(1959)監督:須川栄三
普段はマジメな学生、その裏の顔は淡々と殺人を行う「現代的」な犯罪者を演じたのは仲代達矢。犯罪の目的は金(アメリカへの留学資金)で貧困を憎んでいる。狂気がにじむ眼差しが印象的。
野獣死すべし 復讐のメカニック」(1974)監督・脚本:須川栄三
主演は藤岡弘、アメリカ帰りの大学講師。冒頭奪った金を破り捨てるなど前作とは対照的に金にこだわりはなく目的は復讐。原作も復讐の物語だ。疑惑の目を向ける新聞記者が黒沢年男。なんというか人としての濃度が似ててちょっと混乱したよ。上記2本はシネマアートン下北沢の「特集上映 原作・大藪春彦」にて。80年の松田優作以前に「野獣死すべし」が2本あったとは知らなかった。