「三谷幸喜のありふれた生活2 怒濤の厄年」三谷幸喜(朝日新聞社)ISBN:402257836X

朝日新聞夕刊に連載されたエッセイ。舞台主役の突然の交代、母の“喀血”、妻のケガ、友人の死、シットコム大河ドラマ、映画出演…波瀾万丈の厄年の日々を淡々と綴る無表情エッセイ。手塚治虫以来にサインが欲しいと思う作家、この人と同時代に生きられることを嬉しく思う。つっても生の舞台は観たことがない。もっとテレビでやって欲しいという飢餓感を埋めてくれたのが「HR」だったんだけど、ちっと不満足。毎週一話完結だった「ブラックジャック」くらい続けてくれるとコンプリートする喜びも生まれるかもしれない。「HR」の緊張感はテレビには貴重だった。“演出”された緊張を生のママ放り出すんじゃなくて、画面に出てこない緊張感ってすごく大切だと思う。いやテレビ好きなもんで…。