「サハラに死す―上温湯隆の一生」長尾三郎(講談社文庫)

サハラに死す―上温湯隆の一生 (講談社文庫)
高校中退して世界放浪、サハラ砂漠の単独横断に挑んだ若者の記録。ラクダに現地人に日本人にそして自分自身への生々しい呟きが痛々しくも好ましい。読みながらあまりに身勝手な物言いに苛立ちつつ、それが若き日の自分(もう分別のある大人ですから!)であることに気付いて許したくなる。