「東京ライオット」

東京ライオット
貧民と富豪に階層が完全に分断された日本。綾瀬にできた高級マンションは鋼鉄の塀に囲まれた完璧なセキュリティを誇る、それは貧民街に聳え立つ要塞だった。その要塞の住民と、周囲の貧民街に棲む人間たちのそれぞれの激安ぶりを描く――
ストーリーの流れを放棄。未処理・未消化・唐突・強引など小説としてまとまりのつかなさ加減が劇中のカオスに拍車をかける。「激安人間」を見下す人間がまた「安い」という人品のデフレスパイラルを描いた希望のかけらも無い作品だった。個人的には傑作だけどオススメはできない。